教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの野望と活動と子育ての記録。

言葉づかいと方言で思うこと

生まれも育ちも熊谷ですが…

私は生まれも育ちも熊谷である。
自分は方言なんて使っていないし、
なまっていないと思って生きてきた。
高校は地元の女子高だったが、
高校生時代に良く使っていた言葉は「微妙~」と
「あ~なるほどね」を意味する『あ~ね』くらいであった。
後に方言だったと知ったが「そうなん」など「~なん」という
言い方は方言だったらしい。が、その程度である。

それが、群馬の大学に入学したことで一変する。
大学の先輩との交流会では、
群馬弁ってあるのかという話題になり、
「~だべ」とか「~なんさ」が群馬弁だと聞いた。
例えば「ご飯行くべ~」とか「そうなんさ」とか…。
これが言いやすいのなんのって!

もともと「~なん」は使っていたのが「~なんさ」になると
肯定文でも使えるようになる。どういうことかというと、
「どこか遊びにいくん」は疑問文。相手に聞くときに使う。
「どこか遊びにいくんさ」は肯定文。
自分がどこかに遊びにいくという報告をしているのである。
なんて便利な方言なんだ(笑)これでいつでも使える。

群馬弁になれて自宅でも「~するべ」とか言っていたら
弟に「姉ちゃんどうしたの?そのなまり方!」と言われた。
弟から見るときっと私はなまっていて、おしゃれでもないし
理想のお姉ちゃん像・理想の大学生活とはかけ離れていただろう。
まぁ、全然痛くもないですけど(笑)

社会人の言葉づかいと、方言

さて、なまっている私が就職先に選んだのはシンガポール
シンガポールにある日本人対象の学習塾である。
生徒は、北海道から九州まで色々な出身の子たちが集まる。
そして、駐在員のお坊ちゃま・お嬢ちゃまたちである。
帰国して、良いところの私立に中学受験・高校受験する。

私は大学卒業後(実際には卒業前には働いていたが…)に
社会人経験もない状態で飛んでしまったので
常識もなければ、言葉遣いもできていない。
言葉遣いは、国語の先生方にさんざん直された。
生徒の前ではそのままでも良い、でも親御さんの前では
きちんと話せと。一応、できる努力はしてみたが…、、、。
非常に優秀で高学歴なパパ・ママさんたちで厳しかったな。

生徒からは「先生って元ヤンなんでしょ?」って聞かれた(笑)
いやいや、言葉遣いが悪いのはもともとで、
男兄弟に挟まれて育ったため「うるせー」「きたねー」は普通。
いや~、このころは若かった。未熟だった。
3年程そこで働いていたので、退職時には他の先生方からも
「あなたのキャラだから許されたんだよ」と言われた。
別の先生からは「生徒から愛されたからよかったんだね」と。
最終的には親御さんの信頼も得られたと思っている。
私ご指名で、進路相談・生活相談をしてもらえる関係になっていた。

さて、言葉遣いも悪く(親御さんの前では努力しましたよ?)、
べたべたの方言を使う私が、ある方言で衝撃を受けたことがある。

事務作業をしていたときのこと。
玉出身の先生と、千葉出身の先生と、神奈川出身の先生がいて
「そこの封筒は、まだノリなびってないです」と言ったら
「え?なびるって何?」と言われた。え?通じない?
浜っ子(死語…)の女性の先生にはさっぱり通じない。
埼玉の先生も知らないという。
他の先生がわざわざネットで調べて関東周辺の方言だとわかった。
埼玉でも北部…熊谷周辺や、茨城などでも使うらしい。
生まれて初めて『なびる』が標準語ではないと知った!

教員と、方言

さすがに教員として働くようになってからは
「うるせー」などの汚い言葉はあまり言わなくなった(汗)
が、方言はよく出ている。
授業での説明の際に、「~ということで、~なんさ。」で
終わるとすっきり言い終わった感じがある。

方言ネタ(なびる等)はよく年度初めの授業で
自己紹介がてら、やったりするが意外と生徒にうける。
でも熊谷周辺だよ~と言うと驚かれる。
群馬弁も埼玉弁もそんなに変わらないと思うが。

生徒は、電車の上りを使うか(田舎からくるか)
下りを使うか(都会からくるか)をよく意識している(笑)
今は滑川に住んでいるというと「田舎じゃん」と言われる。
いや、ふじみ野あたりも住んでいたが、
駅から離れると、滑川とそんなに変わらないと思うが…。
なかなか高校生も可愛い。

今の学校でも、前の学校でも方言を使って授業すると
『温かい』感じがするといわれた。
優しい人に見えてくるらしい。
これは意外とラッキーだ。生徒の懐に入りやすい(笑)
でも校長先生・教頭先生が、授業を見に来るときに厄介だ。
ついつい普段の癖が出て、
なまるし、生徒の名前の呼び方もいつも通りになるし。
校長先生は元国語教師なので、注意された(汗)

あと、つい癖で、授業中に自分のことを「ママ」という
恥ずかしい失敗をしたこともあるが、
これも意外と皆笑ってくれて、好評だった。

最後に…

自分が子どもを産んでから、ウチの子が汚い言葉遣いを
していたら嫌だなと思い、気を付けるようにしている。
子どもは親や周りの人の言葉をよく聞いて、真似るからだ。
きっと私の母親も、この言葉遣いの悪さは嫌だっただろう。
母親は口は悪いが、言葉遣いは悪くなかった。

でも、子どもは大きくなるにつれて、世界が広がり、
友達の影響も受ける。汚いこともたくさん言う。
それは、それでいい。
もっと大きくなって、自分で判断すればよいと思う。

ついてにウチの子どもの話。
下の子が、夕飯の小さく切ったお肉をパパのお皿に1つずつ
移していたので「何してるの?」と聞いた。
すると「お肉パパに入れてるの」との返事。
可愛い言い方だったので、同じことをもう一度聞いてみた。
「お肉を移してるって、言ったでしょ」という。
3歳児が小さいスプーンでちまちま移している様子に
ほっこりした。

…上の子はというと、
この間、トナカイとシカの違いを教えてくれた。
「トナカイとシカは同じなんだけど、
空を飛べるのがトナカイで、飛べないのがシカ」
だ、そうである。まもなく5歳。
ふたりとも、急がずゆっくり大きくなってね。