教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

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教員ママの野望と活動と子育ての記録。

子どもとスマホを考える。スマホ依存症にならないために…?

ゲーム依存症がWHOで認定された!

ゲーム依存症が、国際保健機関(WHO)で
『ゲーム障害』という疾患として認められたという。
疾患と認められることで、
予防対策や治療法などの開発が進むと言われている。

ゲーム障害は、次の状態が1年続くと診断されるそうだ。
・ゲームする時間や頻度などを自分で制御できない
・日常の関心ごとや日々の活動よりゲーム優先
・日常生活に支障をきたしてもゲームを続ける

たまたま、滑川町図書館で借りた本『母の友』で
スマホとどうつきあう?』という特集がされていた。

母の友 2019年3月号 特集「スマホとどうつきあう?」

母の友 2019年3月号 特集「スマホとどうつきあう?」

 

母の友では、スマホ依存の症状として
スマートフォン依存スケール』を紹介している。
韓国で作られ、久里浜医療センターで邦訳された物だ。
久里浜医療センターの院長、樋口進さんの記事から
私が学んだことをまとめる。

スマホ依存・ゲーム依存の人の脳は、
理性をコントロールする前頭前野の働きが悪くなっていて
自分の行動をコントロールできない状態だという。
子どもの脳は、大人の脳と比べると、
発達途上で理性の脳の働きが劣っているため、
子どもの方が自分の欲望を理性で抑え込めないそうだ。
さらに依存が始まると、脳の働きが落ちて
自分の意志ではどうにもできない『病気』となる。

久里浜医療センターには、
日本初のネット依存治療部門があるという。
患者は中高生の男子が圧倒的に多く、平均年齢19歳。
10代の男子は、オンラインゲームにはまりすぎて、
朝起きられない、学校を休む、成績が落ちる、
課金しすぎるなどの生活に問題が出て、
親が連れてくるケースが多いそうだ。
親にゲームを注意されて、
キレるなどの暴力的行為になる場合もあるらしい…。

治療法として正式なガイドラインは、まだない。
この病院では、ネットについての現状や成育歴を聞き
治療方法を話し合うという。
血液検査、脳のMRI発達障害、うつ等の検査と、
カウンセリング、入院治療、野外キャンプなど
さまざまなアプローチがあり、
目標は『ネットを使っていても依存することなく
安定して生活できるようにすること』だそうだ。

学校とスマホを考える

先ほどの『母の友』にスマホに関する具体的な数値が
載っていたので紹介したい。
スマホ保有率は6年で、4倍に増えたそうだ。
保有率を挙げてみると、6~12歳は、30.3%、
13~19歳は、79.5%、20代は94.5%、30代も91.5%、
40代は85.5%、50代は72.7%、60代は44.6%。
小学生は、まだ持っている人が少ないが
中学生から高校生にかけて急増していると言える。

スマホの利用時間は、
10代・20代は約180分、30代は約90分。
SNSを見たり書いたりするのに
時間を費やしているらしい。

自分の少ない教員経験から言うと、
今の高校生はほとんどの子がスマホをもっている。
入学時に持っていなかった子も、
暫くすると「買った~」と報告してくる(笑)
特にLineは、部活やクラスの連絡手段に使われたり
友人関係を円滑にするために、必要なのだそうだ。

ウチの高校では、スマホは学校に持ってきてOK。
生徒個人で管理して(ロッカーに入れたり)、
生徒たちは休み時間にスマホを使っている。
生物の授業で、必要に応じて使うこともある。
調べ学習やグループワークをするときに、
図鑑などの本も提供しているが、
図鑑ではなくスマホで調べている生徒がほとんどだ。
植物の名前を同定するときに便利なアプリもある。
今時っ子は、スマホの使い方がうまい。

ただ、難しいのもスマホ
Lineで仲間外れにされたり、悪口をかかれたり…。
スマホでのいじめは、教員も親も気づきにくい。

日頃から、生徒とのコミュニケーションを大事に
生徒がスマホを手に取ったときの
表情や態度で異変があれば、
保健室や他の先生方とも連携を取りながら
本人から話を聞ければ聞いてみるし、難しいなら
周りにそれとなく聞いてみる必要があると思う。
ネット上でも、いじめはいじめだ!
学校は、いじめ対策委員会を設けて対応していく。

スマホ依存症にならないために、親ができること?

先述の久里浜医療センターの樋口さんが言うには、
依存症にならないために、家庭でできることの一番は
子どものゲーム開始時期をできる限り
遅くすること」だという。
低い年齢で始めれば始めるほど、依存になりやすく
治療が困難になるそうだ。

また「ゲームに関する環境を緩くしないこと」も
重要だという。親がゲーム好きだと、
子どものゲームにも寛大だという家庭もある。
ウチの旦那もそこそこゲームをしてきたから(笑)
子どもにはゲームをさせないように
夫婦間で話し合っておく必要があると思った。

また親の悩みの種『スマホを与えること』について
樋口さんは、次のようにいっている。
スマホを買う前に、利用時間のルールを
しっかり子どもと決めること
また、ルールを守れなかった場合に、
どうするかも決めておくこと

スマホがあればSNSもゲームも好きなだけ
いつでもできるようになってしまう。
スマホがいじめにつながることもある。
スマホを”買う前”に、話し合うことが大事だ。

最後に…

いろいろ学んでみて、結局思うことは
スマホ・ゲーム依存になる子どもは、
そこに逃げ場を求めているだけなのだろうと。
現実の世界では、つらいことばかりでも
ネットの世界では理想の自分でいられる…
と思ってのめりこんでしまうのではないか?

スマホを与える前に、親子でたくさん話をしたり
一緒に外遊びしたり、一緒に料理をしたり
家族で旅行に行ったり…、
子どもにたくさんの愛情を注いであげられれば
子どもの自己肯定感も高まるし
ネット依存になる可能性が
低くなるのではないかと考える。
愛情を注ぐっていうもの、親になってみると
案外難しいものだが。(怒りんぼ母ちゃんなので)

あとは、ネットではない、
何か自分が夢中になれるもの…
自信をもって大好きと言える何か…
を、子どもが自分で見つけられれば良いなと思う。
何かに夢中になって頑張った記憶は
今後の自分の人生を応援してくれる。

とは言っても、私自身は適当に生きてきたから
夢中になって頑張った何か…なんて
『漫画を読む』くらいしかないけどね(笑)
漫画も、現実逃避できて良いわ~。
私は、まだしばらくはガラケーで良いな。