教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの野望と活動と子育ての記録。

人は誰でも話を聴いてほしい

『聞く』と『聴く』の違い

相手の話を聴くことは実は難しい。
教員としても母親としても子どもの話をしっかりと
聴きたいとは思いつつも、日々の忙しさに追われて
なかなか思うように聴けていないと感じる。
今回は『聴く』ことを取り上げたいと思う。

聞くと聴くを漢字に注目してみると、
『聞く』は、耳で音として聞くこと
『聴く』は、十四の心で耳を傾けることや
十の目と心と耳を傾けることという説明がされることがある。

つまり『聴く』ことは単に内容だけを聞くのではなく
話している人の『心』に耳を傾けることである。
相手の心を受け止めて、積極的に話を聴くことである。

ききかたの“あいうえお”

ソーシャルスキル教育を学ぶと、
次のような“あいうえお”に出会うことがある。

あ:相手の顔を見て
い:いい姿勢で
う:うなずきながら
え:笑顔で
お:終わりまで聞く

この、あいうえおに書いてあることを
日々の自分と照らし合わせ、見直していく必要がある。
また、時間が取れないときや手が離せないときなどは
あたらめて時間をとって話を聴く必要がある。
「今は話を聴けないけど、あとでちゃんと聴くから」と
約束しておくようにしたいと思う。

自分が話をしすぎてしまう場合

教員や親など子どもよりも年上の場合、
子どもの話を聴くことよりも、自分の話が多くなることがある。
例えば、つい相手の話を途中まで聞いて(最後まで聞かずに)
「こういうことでしょ」と決めつけたり、アドバイスを加えたり
自分の意見や経験談を言ってしまうことなどが挙げられる。

この場合、話を聞きつつも自分の考えに集中していて
相手に集中できていないということになる。
相手に集中するということは、相手の話を聞くだけでなく
表情、視線やしぐさ、体の向き、しゃべりの速さなどを
細かく観察しながら聴くことである。
相手を観察しながら話を聴くことで、
言っていることと思っていることが異なる場合に気づけたり
どういう気持ちでいるのかなど心に注目することができる。
相手の心を受け止めることにつながる。

相手の話の『感情』に注目する!

相手の話が認知(本人のとらえ方や考え)なのか
出来事を述べているのか、感情を述べているのかを
区別する必要がある。

認知を述べている場合は、本人のとらえ方(考え)なので、
実際と異なれば「それは違うと思う」などと
自分の認知(考え)を伝えることになる。
相手は否定されたと感じて心を閉ざしてしまうかもしれない。
認知には、認知として返してしまいがちである。

しかし相手が感情を述べていれば「それはつらかったね」や
「そう思ったんだね」などの返事を返すことになる。
相手の感情を否定する言葉はまず言うことはないだろう。
つまり相手の感情に注目して話を聴いていると
自然と感情を受け止められるということである。

子どもが認知を述べている場合は、具体的な言葉で
自分の『感情』を語れるように促してあげる必要がある。
例えば「その時どんな気持ちだったの?」とかである。

あとは焦らず自分で話してくれるのを待つしかない。

終わりに

私は、子どものころはあまり話を聴いてもらう機会が少なく
大人になってから子育ての悩みを先輩ママや先生方に
聴いてもらうことが多くなった。
「つい自分の子どもを怒りすぎちゃって…」などの相談をすると
先輩ママや先生方はしっかりと話を聴き、受け止めてくれた。
子どもを産んでから涙もろくなった私は、心を受け止めてもらい
楽になったのか、つい号泣してしまうこともしばしばあった。

話を聴いてもらうと、自分を認めてあげることができる。
自己肯定感につながる。
自分の心の成長を感じる。

まだまだ先輩ママや先生方には遠く及ばないかもしれないが
私も子どもたちや周りの人の話にしっかりと耳を傾け
心も受け止めていく努力をしていきたいと思う。

※参考;児童心理 2017年10月号 【特集】聞き上手な先生