教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの野望と活動と子育ての記録。

保育園は『かわいそう』なところじゃない

乳幼児の発達

3歳児神話は嘘?

「三つ子の魂百まで」ということわざがあり、そこから
「子どもは3歳までは母親がちゃんと育てないと、その後の成長に
悪影響を及ぼすのではないか」と以前は言われていたらしい。
しかし現在では、この神話には合理的根拠がなく、人は
生涯にわたって発達していくものであるといわれるようになった。

例えば、特定の人との信頼関係を築く『愛着』という言葉がある。
子どもは安心感がもてる『愛着』を感じられる相手がいると、
その相手を安全基地として色々なものに挑戦することができ、
不安や失敗を感じたらまた安全基地に戻ってくる。
『愛着』は生後6が月~1歳半のときに一番得られやすいとされる。
しかしこの時期に愛着を得られなくても、
後から身につくことがわかってきた。

以前は『臨界期』という時期があり、この時期を逃すとその能力は
身につかないとされていた。
しかし今では『敏感期』という考え方が中心となってきていると
先日の子育て支援員研修で学んだ。
『敏感期=物事を学ぶのに最も適した時期』とする考えである。
つまり最も適しただけで、その時期を逃がしても、
後から多少時間がかかるがちゃんと身につくと考えられる。

だいたいの発達の流れ

生まれて1か月を新生児と呼び、この時期の運動は
自分の意志とは関係なく、反射的に行っている。
これは学ばなくても初めから備わっているもので、
生きていくために必要な反射である。
口の周りにものをもっていくと、振り向く行動は
『口唇探索反射』といい、おっぱいを咥えるのに役立つ。
『吸てつ反射』はおっぱいだけでなく、指でも吸う(笑)

3~4か月頃に首がすわり、
7~8か月頃にお座りができるようになり、
10か月頃につかまり立ちをしていく。
1歳半までには一人で歩けるようになる。
と言っても個人差が大きく、ウチの下の子どもは遅かった。
1歳でつかまり立ちしてから、一人で歩き始めたのが1歳8か月。
それまでハイハイ中心&手をつないで歩く日々であった。
もうすぐ3歳になるが、ペンギンのように走り回っている。

本来、乳児は1歳未満の子どもを指すが、
保育園では2歳までを乳児クラスとするところも多い。
1~2歳の乳児は、自分で意識的に行動しはじめる。
例えば、タオルを噛むと痛くないけど、指を噛むと痛いから
これは自分の指だと知る、自己認知や、
自分以外に他の人がいるのだと気づく他者認知、
さらに他者の意図を理解するようになったり、
自己主張が始まったりする。うわさのイヤイヤ期である。

保育園の一日

保育園の一日は朝が早い。ウチの子の通う保育園を例に挙げる。
ウチは朝7:30、登園→ほとんどの子どもが朝9:00までに登園。
子どもが集まったら朝の会をして、その日の活動を行う。

活動は、体操、散歩、プール、工作、絵を描く、お歌、
手遊び、英語のレッスンなどが行われている。
この活動は保育園によって違いがある。
お茶や英語、太鼓など習い事に似ているところもあれば、
活動を具体的に決めずに、子どもの遊びから活動に
発展させていく保育園もある。

その後、11:30頃~給食、13:00~15:00お昼寝、
起きたらトイレにいって、おやつ。
帰りの会をして、それぞれ保護者が迎えきた時間に帰っていく。
ウチは17:30にお迎えに行くことが多い。

また、保育士は『保育のプロ』である。
子どもの発達は、連続的ではあるが常に一定に進むわけではない。
停滞したり、ときには戻ったり、急にできるようになったり
しながら日々、成長していく。
保育士の関りは、子どもの発達度合、性格や個人差によって、
子ども一人ひとりに合わせた『支援』である。
保育士も人なので、他人の子育てが大変に感じることもあるだろう。
保育士どうしが協力し合って、預かっている子どもたちのために
頑張ってくれているのだと思う。

保育園と幼稚園の違い

保育園は長時間預けてかわいそうだから、
幼稚園に預けて短時間で働こうというママも多いだろう。
保育園の『保育所保育指針』、幼稚園の『学習指導要領』とも
次のことでは共通している。
①子どもと保育者との信頼関係を基盤とする。
②子どもの主体的な活動を大切にし、適切な環境の構成を行う。
③子ども一人一人の特性と発達の課題に即した指導を行う。
特に3歳児以上の“教育的”機能に関してはほぼ同じ内容となっている。
文部科学省より)

経験からしても、幼稚園も保育園も活動はそんなに変わらない。
大きな違いは、保育園は教育と保育が一体になっていることだと思う。
保育園は生活の場でもあるので、基本的生活習慣なども身につける。
一日の流れの中で、焦らず、時間をかけながら成長していける。

おわりに

女性は「育児は母親がするもの」と思いがちである。
私の母は専業主婦で、保育園に行く子ども(孫)たちを
「かわいそう」だと言った。
しかし、私は保育園はかわいそうな場ではないと思う。
子どもがママと一緒にいたい気持ちはわかる。
ママも一緒にいたいと思う。でも私は働くという選択をした。
私の人生は私のものだからだ。

例えば『愛着』は子どもが成長する上で必要な要素だ。
この人は何があっても大丈夫という安心感から愛着は生まれる。
安心感を与えてくれる存在は、母親だけでなく、
保育士でも、祖父母でも良いはずだ。
愛着は母親一人に限定する必要はないと思う。

子どもには保育士のもとで安心して、日々過ごしてほしい。
保育園では、たくさん遊んで楽しく過ごしてほしい。
そして、保育園から帰ったら思う存分、抱っこしてあげたい。
思う存分、子どもの話を聴いてあげたい。
(上の子はあまり保育園の話をしてくれないが…)

子どもの人生は、子どものもの。
結婚しても、子どもを産んでも、私の人生は私のもの。
女性が自分で自分の人生を決めることは、
今後の子どもの人生観にも良い影響を与えてくれるだろう。
働く女性のみなさん、頑張りましょう。