教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

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教員ママの野望と活動と子育ての記録。

絶対に読んでほしい本。子どもも!大人も!『ワンダー』

『ワンダー』ってどんな本?簡単に紹介。

映画化もされていたらしい、有名な本だ。
私は、映画に疎くて今更知ったが。

主人公は、オーガスト。10歳。普通の男の子。
「ただし顔以外は…」と書かれている。
顔は…本文中の言葉を用いると『ET』に似ているようだ。
1つの遺伝子の異常で、下顎顔面異骨症やら
頭蓋顔面変形やら、たくさんの病気などが混じって、
さいころから手術を余儀なくされた。
今まで学校に行ったことがなく、家庭で勉強していた。

パパとママは、オーガストに対する
驚愕・嫌悪・恐怖の目から、子どもを守るだけでなく、
「現実とどう向き合うか学ばせる」のが親の役目だと考え
オーガストを私立学校の中等部に通わせることにした。
新しい環境で、オーガストや友達、家族が成長していく。
クライマックスには『夏キャンプ』で事件が起きる。
それをどう乗り越えていくのか…。(続きは本で!)

ワンダー Wonder

ワンダー Wonder

 

登場人物は、オーガスト・ママ・パパの他に
オーガストのお姉ちゃん、オリヴィア。高校1年生。美人。
オリヴィアの彼氏で、ミュージシャンの、ジャスティン。
オリヴィアの親友だった女の子、ミランダ。
オーガストがランチを一緒に食べている友達、サマー。
オーガストのクラスメイトで親友の、ジャック。
他にもいじめっ子のクラスメイトたちも出てくる。

この本の感想は、言葉にならない!

『いじめ』の問題や、家族の問題、個性の問題…
オーガストだけでなく、他の登場人物の“パート”もあり
各パートで、そのとき、その子がどう思ったかが
丁寧に描かれている。とてもリアルだ。
涙なしでは読めない、心を揺さぶる本だった。

特に、オリヴィアのパートが泣けた。
オーガストは太陽。私と父さんと母さんは、
太陽のまわりをまわる惑星」だと考えている。
亡くなったおばあちゃんの『秘密の言葉』に
しがみついて生きている。
高校生になって、今までとは違う環境で
だれもオーガストを知らない。
高校に入って今まで仲の良かった友達が変わった。
友達に対する葛藤、オーガストに対する葛藤、
親に愛情を求める気持ち、親から自立したい気持ちも。

ママとパパの不安な気持ちや、
子どもたちへの愛情が伝わってくる。
結局は、子どもは親の影響をものすごく受ける。
たくさん愛してもらえた子どもと、そうでない子ども。
色々な子どもの内面が書かれている。
最後の、校長先生の言葉も良かったが、なんだか
ハリーポッター風だと思ってしまったのは
私だけであろうか?(笑)
ハッピーエンドで終わるので、ご心配なく!

ちょっとだけ、読みづらいかなと思ったのは、
アメリカンな感じな所。日本と異なる部分が出てくる。
ETとか、スターウォーズとか、映画を見てないと
描写が分からない部分がある。
小・中学校などの学年の書き方や、
新学年が秋、9月から始まることも。
登場人物が多いので、カタカナがたくさん出てくる。
おまけに…遺伝学の話もちょっとだけ出てくる。

なんとなく読めればよいが、小学生くらいだと
良くわからないと感じる子もいるかもしれない。
中学生・高校生・大人ならば、 問題なく読めると思う。
文化の違いに触れるという意味でも興味深い。

とにかく!たくさんの人に読んでほしいと思えた本。
子どもを抱きしめたくなる本。ぜひどうぞ。

スピンオフの紹介『もうひとつのワンダー』

 ワンダーに出てきた登場人物をさらに掘り下げる続編。
このスピンオフでは、オーガストはわき役。
オーガストをいじめたジュリアン。
オーガストの小さいころからの友達、クリストファー。
オーガストのクラスメイトで優等生の、シャーロット。
この3人の視点によるワンダーだ。

もうひとつのワンダー

もうひとつのワンダー

 

『もうひとつのワンダー』は、 前書きによると
いじめっ子ジュリアンのために生まれたという。
「ジュリアンになるな!」という運動が行われたほど
世間(読者)から嫌われてしまったジュリアン。
でも「ジュリアンにはジュリアンが語るべき物語がある」
として、作者は続編を書くことにしたそうだ。
『いじめ』をしたあやまちは消えない。
おかしたあやまちを受け入れる難しさを、
ジュリアンとともに理解していきたい。

最後に…

 『もうひとつのワンダー』はうちの学校図書館で借りたが
実は、まだは読んでいない。前書きまでしか(笑)
これから春休み。じっくり丁寧に読んでいきたい。
私は、いじめられた経験もあるけど、
性格上はいじめっ子の部類にも入るので(汗)
もうひとつのワンダーの感想は
自分の胸にしまっておきたいとも…思う。
(でも、読み終わったあと
やっぱりここに書きたくなっちゃうかもしれないけど!)