教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの!勝手に!滑川町改造計画

教員ママの野望と活動と子育ての記録。

檻の中のライオン講演会を聞いてきた② ~憲法と教育・『社会科』という教科~

小学校の『社会科』を教えるということ

私は、幼稚園教諭1種、小学校教諭1種、
中学校教諭1種(理科)、高校教諭1種(理科)の
免許を持っている。というと自慢に聞こえるが、
私の大学は、教員免許が取り放題だった(笑)!
しかも優等生の親友の授業ノートがないと
単位が取れないダメ学生。
いや、学校さぼるのも人生勉強のうちか?

さて、小学校の教員免許を取るためには、
理科ばかりを勉強しているわけにはいかない。
私が大学生のころに受けた、
小学校教諭免許を取得するために必要な授業で
今でも印象に残っているのは、『社会科』だ。

その授業は、2つの指導案を比較して考察すること。
指導案とは、授業の進め方とか時間配分、学習支援など…
ある授業を行う上でベースとなる計画書のようなもの。

指導案の授業テーマは、たしか戦争…だったかと思う。
1つは、当たり障りのない授業内容で、
適当な感じの指導案(笑)
もう1つは、熱心にたくさん調べて書いてあって
先生の思いが伝わる感じの指導案。
この2つでどちらが良い授業か?
私は、熱心な指導案が良い授業だと思った。

しかし、教授の答えは1つ目の指導案の方が良いと。
その理由は、当たり障りのない指導案だが、
事実を教えているということ。
もう1つの熱心な指導案の方は、『教員の考え』を
子どもに押し付けることになるから、良くないと。

子どもは教員の影響を、良くも悪くも受ける。
『教員の考え』を、さも事実のように語ってはいけない。
教員の言葉がけ1つで、戦争すらも、
事実とは異なるとらえ方をする。
歴史や事実を、こういうことがあったとだけ教えて、
あとは児童に考えさせることが大事だと学んだ。
…社会科という教科を教えることに、怖さを感じた。

私は、教えるのが一番怖いと感じた『社会科』だが、
教員採用試験では、人気の科目だ。倍率が高い。
中学社会は、埼玉県H31年度教員採用試験で8.8倍。
(ちなみに中学理科は、5.9倍。)
高校の社会は、地歴と公民で採用枠が異なる。
地歴は7.1倍(昨年8.1倍)。公民は5.4倍(昨年7.2倍)。
(ちなみに高校理科は、6.3倍。理科で比べるなって?)
社会科を好きな子どもは多い。羨ましい!
社会の先生、どうかよろしくお願いいたします。
なお埼玉県小学校教員採用試験の倍率は3.1倍だ…。

小学校『社会科』の教科書。憲法については…?

ある時期になると、教科書会社の方々が
生物準備室にやってくる。教科書選定のためだ。
教科書選びには『理由』をつけなくてはならない。
高校生物は比較的どこの教科書会社でも
内容はそんな~に変わらない、と……思う(汗)

が、この憲法の講演会では、衝撃が走った!
なんだ!この、小学校『社会科』の教科書は!?
『社会科』を教える難しさは、
教科書選びからすでに始まっているのかもしれない。

例えば、某有名教科書会社、東〇書〇。
文科省認定済みの、6年生の社会科・下の教科書では、
『わたしたちは基本的人権を尊重しなければならない』
簡単に言い換えると「憲法を守らないといけないのは
『わたしたち』だ」ということが書いてあるそうだ。

いやいや、憲法を守らないといけないのは、
ライオン・権力者であるはずだ。(憲法第99条)
憲法は、国民に基本的人権を保障していて(97条)
国民の人権を侵さないように、
人権を尊重すべき(憲法を守るべき)は、権力者。
この教科書には『憲法は権力を縛るもの』という
内容がどこにも書いていないという!

日本国憲法は『日本の理想を掲げる』だけしか
書いてないとか、祝日の紹介『憲法記念日』しか
憲法という言葉が出てこないとか…。

さらに三権分立は『役割分担』としか書いてない。
立法(国会)・行政(内閣)・司法(裁判所)に
分けることは、権力を濫用しないように
お互いブレーキがかかるようにするための仕組みだ。
何の説明もなしに、役割分担?…何か違う気がする。

こんな教科書を選ぶ教員がいるのだろうか?
忙しくて中身まで見ないで毎年コレだから…と
決めている教員もいるかもしれない。
社会科の教科書…親も一度見るべきかもしれない。

子どもにも、ちゃんと憲法を学んでほしい方は
この絵本がオススメ。紙芝居もある。

けんぽう絵本 おりとライオン

けんぽう絵本 おりとライオン

 

最後に…

権力へのブレーキは『民意』と『三権分立』しかない。
三権分立は、現状では機能していないように思う。
違憲立法審査権が裁判所にあっても、
結局、法律をどうにかするには国会だ。加えて、
最高裁判所の裁判官は15人中15人が安倍総理任命。
国会も安倍総理に忖度し過ぎで、機能していない。
つい最近、大臣を辞めた人がいたが、
大臣続けるもの辞めるのも安倍さん次第とは情けない。
夏の参議院選挙に影響させないためとかなんとか…。

国を変えるには『民意』、つまり選挙しかない。
「なんとなく」とか「消去法で…」と思っていると
簡単に憲法は変えられてしまう。
権力者は「今から権力を濫用するよ」とは言わない。
「国民のため」「今とは何も変わらないから大丈夫」
などと言って選挙活動をする。

何が本当なのか、だれを選ぶのかは
最後は、自分で考えて判断するしかない。
私も、そのために勉強します!

夏の参議院選挙の前に、
滑川町はまず4月21日(日)町議会議員選挙がある。
投票時間は7時~20時まで。
この日に行けない人は期日前投票ができる。
4月17日(水)~20日(土)8:30~20時まで。
場所は、滑川町役場だ。
滑川町で育っている、子どもたちのために、
だれに投票しようかな~とか調べつつ、
21日楽しみに、選挙に行ってきます!